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2009年1月の深泥池水生生物研究会からのお知らせ

連絡係 加藤 義和

第103回打ち合わせ会報告 
開催日時:1月11日(日)14:00‐17:00

出席者

竹門康弘、安部倉完、田末利治、近藤博保、高井利憲、野尻浩彦、嶋田美咲、宮本水文、辻本典顯、加藤義和

(順不同、敬称略)(計10名)

はじめに

次回の打ち合わせ会は2009年2月8日(日)14:00から深泥池会館で行う予定です。

1.病院前バス停付近の水質について(田末利治)

博愛会病院前のバス停付近では、例年と同様今年も電気伝導度が300μS/cm以上と非常に高くなっていますが、これは、車道に撒かれる融雪剤(塩化カルシウム)が池に流れ込むためと考えられます。これを防ぐには、道路に側溝をつけるなどの処置が必要です。近日中に、田末さんが北部土木事務所へ行って相談してみることになりました。

2.2008年度水質一斉調査の結果報告(加藤義和)

昨年10月26日に水質一斉調査を行いましたが、地点ごとの詳しいデータを検討した結果、次の二つの結論に達しました。

  1. 南水路や南西開水域では、電気伝導度が40μS/cm付近、pHが6以下の地点がほとんどでした。1995年頃には、電気伝導度が60‾80μS/cm、pHは6‾7(ほぼ中性)であったことを考えると、池本来の姿である貧栄養で弱酸性の環境が回復しつつあるといえます。
  2. 開水域では、溶存酸素濃度が2‾3mg/lときわめて低い地点が多く、フナのような低酸素に強い魚類でも生存が難しくなっています。底生二枚貝をはじめとする深泥池本来の水生生物が再び棲めるようにするためには、かつての溶存酸素濃度(6‾7mg/l)にまで回復させなければいけません。池の底の有機物を減らせば酸素消費量を抑えることができるため、池の泥抜きや水生植物の刈取りを行う必要があります。

3.伐採実験予備調査(水温)の報告(加藤義和)

深泥池では、集水域の薪炭林が利用されなくなったため、林内が暗くなり、日当たりの悪い水域(たとえば南水路)も増えています。今後、集水域で段階的に伐採を行い、かつての環境を復元していく予定ですが、その予備調査として、水温の調査を行いました。2008年1月1日から1年間、日当たりの悪い南水路(鬱閉地点)および日当たりのいい南西開水域(開放地点)にロガーを設置し、水温を測定しました。その結果、鬱閉地点と開放地点で水温に大きな違いは見られませんでした。

今回は水温計の位置が固定されていたため、水位変動の影響が随所に見られます。ロガーに浮きをつけて深さを一定にするなどの工夫をして、もう一度測定することになりました。

4.2008年度深泥池外来魚駆除事業結果(安部倉完)

2008年度のブルーギルの産卵床破壊数は56個と、ここ数年の倍近い数でした。また、ブルーギルの個体群モデルでは、今後も同程度の駆除努力を続けていけば、2030年代には絶滅確率が100%に達するとの予想が得られました。オオクチバスに関しては、1歳以上の個体の駆除数はここ数年、横ばい状態が続いています。2009年度も今年度と同じくらいの努力量で駆除作業を続けると同時に、ブルーギル産卵床の破壊を重点的に行う必要があります。

2005年以降、モツゴが捕獲されておらず、絶滅が心配されますが、これは開水域の低酸素化が原因である可能性があります。

5.来年度の計画について(竹門康弘)

2009年度に申請する現状変更手続きのため、来年度の研究計画項目について相談しました。昨年度に申請した項目のうち、今後も継続するべきものについては責任者を決め直しました。浮島に侵入するシカ対策については早急に取り組み、浮島への被害を減らす必要があります。

6.今後の日程

次回の打ち合わせ会を2009年2月8日(日)14:00から深泥池会館で行うことにしました。主要な議題は,今年度の報告書内容の確認と来年度の申請書の検討です.