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2009年2月の深泥池水生生物研究会からのお知らせ

連絡係代理 安部倉 完

第104回打ち合わせ会報告

開催日時:2月8日(日)14:00‐17:00

出席者:竹門康弘、嶋路耕平、田末利治、伊藤昭雄、成田研一、大畑吉弘、宮本水文、安部倉完(順不同、敬称略)(計8名)

○はじめに

次回の打ち合わせ会は2009年3月8日(日)14:00から深泥池会館で行う予定です。
今回、京都工繊大学1回生の嶋路耕平君が本研究会の活動に興味を持っていただき、打ち合わせ会に来て下さいました。4月から産卵床の見回り活動などを助けてもらうことになりました。宜しくお願いします。

1. 外来魚駆除事業 2008年度結果報告

2008年度は、エリ網による除去作業を4月20日から10月19日まで計35日間(うち設置に2日間)、モンドリによる除去作業を4月5日から10月30日まで計31日間(うち設置に2日間)、投網による除去作業を4月16日から10月16日まで計16日間、刺し網による除去を4月5日から5月18日まで計13日間行いました。その結果、ブルーギルの1歳魚以上の個体を145尾、稚魚を103尾、産卵済みの産卵床を56個、 オオクチバスの1歳魚以上の個体を25尾、稚魚を370尾、産卵床を1個除去しました。

ブルーギルは1998年に9,545尾から1999年に7,477尾と大きく減少しましたが、2000年5,744尾、2001年は5,775尾と減少しませんでした。2002年にもんどりによる捕獲努力を増やした結果、2003年4675尾,2004年3,238尾、2005年1,011尾と徐々に減少し始め、 2006年に210尾、2007年に490尾、2008年に143±28尾と大きく減少しています。しかし、個体数が少なくなったのにもかかわらず、産卵床の破壊数は56個と非常に多く、密度が減少したことで餌条件がよくなり成長のよかった3歳魚以下の若年魚が繁殖に参加している可能性があります。モデルでは、2011年にはブルーギルの絶滅確率は50%を越え、2019年には90%を越えると推定されました。

オオクチバスの駆除成果は成魚 25尾と稚魚367尾でした。2007年の24尾と稚魚7,876尾に比べて稚魚が大幅に減少しました。また,標準体長30cmを超える大形の個体が減り、10-20cmの小形の個体が中心になりました。このようにオオクチバスの齢構成は、2003-5年に行なわれたこと考えられる密放流よりも以前の2001-2002年の状態に近くなっています。

ブルーギル個体群のモデル予測によると、今後の個体群抑制のためにが産卵床の破壊が大きな鍵となりますが、産卵から孵化までの期間が短いため,週2回の定期監視では雨天で流れた場合などに繁殖を許してしまう問題や個人の技量によって産卵床発見率が異なることなどが問題として挙げられました。今後、4-7月にかけて日曜日と木曜日以外にも産卵床の監視と破壊を担当してくれる人が必要になっています。今回から参加の京都工繊大学1回生の嶋路耕平君に期待がかかっています.

2.2008年度浮島の水生動物群集について(加藤義和)

浮島のシュレンケとビュルテの底生動物の働きを調べるため、浮島の各所でリター(現地植物の枯死体)の分解実験を行いました。オオミズゴケとハリミズコゲ、ミツガシワの3種類のリターを用い、それを網目の大きさ2mmとガムシなどの大型底生動物の入れない0.2mmの袋に入れて、ミツガシワなどが茂る泥地、ハリミズゴケ帯、オオミズゴケのマットの上の3種類の地点に冬から春3ヶ月間設置しました。その結果、分解の速度はミツガシワのリターが最も早く、次にハリミズゴケ、オオミズゴケの順になっていました。また、袋を設置した場所、袋の網目の大きさでは分解速度の差はあまりありませんでした。これは、冬から春にかけてのリターの分解には浮島上に多く生息するガムシなどの大型底生動物がほとんど関わっていないということを示唆するものでした。

3.外来植物ならびに抽水植物の刈り取りについて(田末利治)

外来植物ならびに抽水植物の刈り取りについて、刈り取った場所や面積をきちんと計画に合わせて実施する必要があるという意見がありました。また、パッカー車での回収が少ないため刈り取りの効果が不十分ということもあり、もう少し回収の回数を増やしてもらうよう市に要望してはどうかという提案があがりました。

また、バス停付近に生えていた外来の水生植物ウチワゼニグサに10月30日、遮光マットをかけました。しかし、根はまだ生きている可能性が高く春になれば芽が出る可能性があるため、今後も他に分布を広げていないか監視や調査をする必要があるということで意見が一致しました。

4.今後の日程

次回の打ち合わせ会を2009年3月8日(日)14:00から深泥池会館で行うことにしました。来年度の研究会の活動計画と研究課題を決定する予定です。