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2009年11月 深泥池水生生物研究会からのお知らせ

連絡係 辻本 典顯

第112回打ち合わせ会報告
開催日時:11月8日(日)14:00〜17:00

出席者:田末利治、伊藤昭雄、大畑吉弘、成田研一、加藤陸朗、嶋路耕平、竹門康弘、安部倉完、辻本典顯(順不同、敬称略)(計9名)

○ はじめに

次回の打ち合わせ会は2009年12月23日(水)14:00から深泥池会館で行う予定です。

なお、打ち合わせ会の後に忘年会も行いますので、お誘い合わせの上ご参加ください。

1.2009年9・10月の深泥池外来魚駆除成果(安部倉)

9/10 -10/22の間の実績は以下の通りでした。

小型刺し網 7回(10基、幅1.5mほどの刺し網)

 オオクチバス1尾 カムルチ2尾

エリ網 12回

ブルーギル2尾 ブルーギル稚魚4尾、オオクチバス稚魚3尾、カムルチ4尾、ギンブナ成魚3尾、フナ稚魚4尾、ザリガニ14匹、アカミミ5匹、クサガメ8匹、ウシガエルオタマジャクシ3匹

もんどり12回

 ブルーギル17尾、ブルーギル稚魚12尾、オオクチバス稚魚12尾

9-10月の総計は、オオクチバス1尾、オオクチバス稚魚15尾、ブルーギル19尾、ブルーギル稚魚16尾でした.また,2009年の総計は、オオクチバス18尾、オオクチバス稚魚5,750尾、ブルーギル836尾、ブルーギル稚魚17尾となりました。昨年の同時期の捕獲数と比べるとバスは2008年の25尾から18尾とわずかに減少という結果になりましたが、これは8月の刺し網による捕獲数が入っていないためであり、個体数は去年と比べて大きな違いはありませんでした。一方、稚魚の捕獲数は370尾から5,750尾に大きく増加しました。1999〜2004年の間は1,200尾から100尾まで単調減少する状況にありましたが、ここ5年間の捕獲数は370〜 25,500尾の間で大きく変動しています。この間には明らかに密放流されたと思われる大形個体が捕獲されており、それらの繁殖を阻止できたかどうかで稚魚の生息数が大きく変動していると考えられます。ブルーギルの1歳魚以上の捕獲数は,昨年の同時期に比べて145尾から836尾に増加しました。これは5年前の2005年と同水準の捕獲数であり、個体数推定値は1,000尾前後になると思われます。ただし、今年は産卵床破壊の努力量を増やしたにもかかわらず、総破壊数が昨年の54
個から13個に減少しており、稚魚の捕獲数も103尾から17尾に激減しました。去年は繁殖個体数が増加した理由については、深泥池で育ったブルーギルが3歳以下でも繁殖に参加しているためと推測しました。今年の繁殖個体数の減少が齢構成の変化で説明ができるかどうか検討が必要と思われます。昨年と今年は、ブルーギルについても密放流が疑われる大形個体が捕獲されているので、繁殖個体数や稚魚個体数の変動については、密度効果による繁殖齢の低下の影響と他の場所から大型個体が密放流された影響の両可能性を検討しておく必要があります。

2.2008年度決算報告(安部倉)

京都自然史研究所からの入金(収入)と2008年度の支出は以下の通りでした.

また、深泥池水生生物研究会で使用した消耗品や網修理経費のうち,以下のものは京都大学の研究費から支出されました。

3.地域の方からのクレームについて(伊藤)

前回の打ち合わせ会の報告で、地域の方から伊藤さんに、日傘を指した女性がボートに乗っていたというクレームの電話があったことをお伝えしましたが、実際には「見ているとまるでピクニック気分。何をしているのか。」と、かなり厳しい口調だったそうです。池の保全活動を進めるためにも、このような指摘を受けないようにする必要があります。

伊藤さんからの提案により、作業目的以外のボート利用や作業者以外のボートの同乗を禁止にしました。

4.深泥池訪問者からのクレームについて(竹門)

京都市文化財保護課に、深泥池内に立てられたポールが見苦しいとのクレームが寄せられました。外来魚駆除のため、南側岸沿いに張っている三枚網のポールが、人工的で、傾いているので見た目が悪いとの指摘が3回もあったそうです。今後は景観を損ねないよう、竹や木で作った風流なものにしてほしいとの要望もあったとのことです。深泥池に来る人が増えてきている中、「もっときれいなところだと思って来たのに」と、落胆されないためにも、今後は景観にも気を配りながら作業を行っていくことや,使用後の道具類は撤去する方針について確認しました。

5.2010年の作業計画(竹門)

(1) 外来魚駆除 産卵床の破壊

1の外来魚駆除成果報告でも述べたように、産卵床の破壊が稚魚の個体数減少に不可欠であると思われます。産卵床はゴールデンウィーク前後(天候もよく、魚の活動が活発になる時期です)に多く作られるようですので、その時期にバスネット等の他団体にも声を掛け、イベントとして破壊作業を行うという案が出ました。学生アパート前など、魚が産卵床を作りやすいポイントにもんどりをしかけ、繁殖しようとしている個体を捕獲することも考えています。ちょうど写真展の時期と重なりますし、多くの方に作業の様子を見ていただく機会になるかもしれません。

(2) 外来魚駆除 水際環境の整備

現在、外来魚の駆除作業を行なっている東・南岸には、石や枝、水草が多く、投網を手軽にうてる状態ではありません。来年は魚影が見えたらすぐに投網をうてるよう、春までに巨石や沈水枝などを移動して岸沿いを平らにならしておく必要があります。

(3) 外来植物の除去、ヨシ・マコモの刈り取り

貴重な在来植物や多様な植生環境を維持していくためには、外来植物の除去や過剰に繁茂したのヨシ・マコモの刈り取り作業が必要です。来年度までに、除去や刈り取りの必要な区域や実施時期、パッカー車要請台数などを京都市と相談して決定し、それにしたがって作業を進めるという流れを再確認しました。

6.2009年11月3日 深泥池水質一斉調査報告(竹門)

11月3日の水質調査には、冷たい雨が降る中、14名の方々に参加していただきました。本当にありがとうございました。

詳しい測定結果は、添付ファイルをご確認ください。打合会では特筆すべき事柄として、以下の数点挙げられました。まず、南水路(西山沿い)の電気伝導度が、昨年に比べてやや高い傾向にありました(昨年は30〜50μs/cm、今回は40〜95μs/cm)。この原因として、今年、南水路を広げるためにヨシやマコモの刈り取りをした際、泥などが巻き上がって一時的に電気伝導度が高くなっていた可能性や、水の疎通性が高まったことから、浄水谷(ミヤマウメモドキ前)の水道水漏水の影響が及んでいる可能性などが挙げられました。

 次に、南西開水域やチンコ山岸際でpHが7前後と高い値を示しましたが、この原因についてはまだ不明であり、今後も定期的に測定する必要があるとの結論になりました。

 硝酸、リン酸については、地点による差が全く見られませんでした。とくに硝酸は、すべての地点で1.0未満になっていますが、0.2未満や0.2〜1.0などもっと細かく調べられるはずですので、今後の測定の際には注意することになりました。

CODについては、地点による差がはっきりと出ているので、傾向を読み取ることができそうです。

7.今後の日程

12月23日(水)14:00から、深泥池会館で打ち合わせ会を行い、続けて忘年会をします。料理,つまみ,飲み物を各自持ち寄りで行う予定です。めったに食べることができない食材も用意されるそうなので、皆さんふるってご参加ください