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2009年12月の深泥池水生生物研究会からのお知らせ

連絡係 辻本 典顯

第113回打ち合わせ会報告

開催日時:12月23日(水)14:00〜17:00

出席者:田末利治、伊藤昭雄、澤田和子、嶋路耕平、加藤義和、加藤陸朗、宮本水文、安部倉完、竹門康弘、辻本典顯(順不同、敬称略)(計10名)

はじめに

新年明けましておめでとうございます。本年もよろしくお願い申し上げます。

次回の打ち合わせ会は2010年1月17日(日)14:00から深泥池会館で行う予定です。

1.打ち合わせ会(忘年会)の様子

12月23日の打ち合わせ会は忘年会を兼ねて、出席者がそれぞれお料理やお菓子などを持ち寄り、和気藹々とした雰囲気で行われました。また、駆除した外来生物を供養のために食材として有効活用しようという目的で、竹門先生が調理してこられたアカミミガメ料理や琵琶湖産のオオクチバス・ブルーギルのなれ鮨を試食しました。中でも、アカミミガメのから揚げは、なかなかのものでした。カメをさばくのには大変苦労されたそうです。

2. お詫びと訂正

先月の報告では、2008年度予算欄に京都市より350,000円収入と記されておりましたが、360,000円の誤りでした。訂正をお願いします。

3. 2009年度の外来魚駆除報告(安部倉)

刺し網 15回(一回あたり8 - 3枚 4/5 - 5/31)

ブルーギル2尾 バス9尾 カムルチ17尾(うち8尾死亡) フナ49尾(うち8尾死亡) コイ2尾 

小型刺し網 23回(3-10基、幅1.5mほどの刺し網7/12 - 10/11)

ブルーギル2尾、バス8尾、カムルチ5尾、フナ3尾、コイ2尾

エリ網 38回(5/3 - 11/1)

ブルーギル15尾 ブルーギル稚魚7尾 バス0尾 バス稚魚5,738尾 カムルチ12尾 カムルチ稚魚12尾 フナ14尾 フナ稚魚478尾 アメリカザリガニ172匹 アカミミガメ35匹 クサガメ52匹 ウシガエルオタマジャクシ8,655匹

投網 11回(4/5 - 6/5)

ブルーギル37尾 バス9尾

もんどり53回(4/9-10/29)

ブルーギル885尾 ブルーギル稚魚16尾 バス 5尾 バス稚魚195尾 フナ1尾  フナ稚魚25尾

産卵床の破壊(卵ありのみ)

バス0個(4/5-7/12) ブルーギル24個(5/11-7/12)

2009年度最終集計

総計 バス31尾 バス稚魚5,933尾 ブルーギル943尾  ブルーギル稚魚23尾

となりました。

オオクチバス

本年度のオオクチバスの駆除成果は成魚 31尾と稚魚5,933尾でした。昨年度2008年の成魚 25尾と稚魚367尾と比べて増加しました。

本年度の成魚の捕獲数が増加しているのは、小型刺し網を新たに追加したため捕獲効率が上がったためと考えられます。個体数は2003年までは減少し続けていましたが、大掛かりな密放流があった2004年以後、ほとんど減っていません。今年も被鱗体長30cm以上の個体が2尾捕獲されており、継続的に密放流されている可能性があります。

ブルーギル

本年度のブルーギルの駆除成果は成魚 943尾と稚魚23尾でした。昨年度2008年の成魚 145尾と稚魚103尾と比べて成魚が増加し稚魚が減少しました。

ブルーギルの個体数推定値は4-7月のもんどりの一定努力量あたりの捕獲数との比較(CPUE)から972±193尾となっていて、2008年度の143±14尾から比べると大きく増加しました。2008年度の個体推定値は低かったのですが、大型個体が多数見られ、産卵床も56個と極めて多かったです。本年度は24個と例年並みに落ち着いています。2008年度は個体数が140尾前後なのに対し、産卵床の数は例年と比べ倍に増えているので、ブルーギルも密放流があった可能性が考えられます。密放流があったかどうかはブルーギルの遺伝子解析により調査する必要がありそうです。
稚魚の捕獲数は昨年度103尾から27尾と減少しているため、2010年度の個体数は本年度よりは大きく減少すると思われます。

その他

エリ網のフナの稚魚の捕獲数は2007年、2008年、2009年、9尾→151尾→478尾と増加傾向にあります。ウシガエルのオタマジャクシが36匹→1206匹→8655匹と大きく増えました。いっぽう、底層に棲むカワリヌマエビ属やアメリカザリガニは減少傾向にあり、モツゴは2004年以降観察されていません。

 

4.2010年度活動計画について(竹門)

1) 外来魚密放流対策

春先にオオクチバスやブルーギルが密放流されている可能性が高いと思われます。これは深泥池の保全にとって大問題です。そこで、小型刺し網に加え、放流される可能性の高い学生アパート前を中心に、カーテン状の網を張りめぐらして魚が池の中へ入り込めないようにする対策を2010年度も実施することになりました。しかしこの方法では、密放流された個体については最終的に捕獲できますが、捕獲前に繁殖されると、新しく生まれた稚魚が網の目をくぐって池の中へ入ってしまいます。3-5月には、密放流を食い止めるための巡視に加えて産卵床の破壊を徹底的に行って繁殖を阻止する必要があります。

その他、カルムチを今後どうするか、網にラン藻が付着して作業に支障が出るといった問題が挙げられました。

2) 植生管理

北岸沿いのヨシ、マコモ刈りを2010年度はどの範囲で行うかについて話し合いました。従来の範囲で行うか、博愛会病院側にずらすか、1、2月の打ち合わせ会で年間スケジュールを立てながら決めていくことにしました。

次に、道路沿いで見つかった南米原産のウチワゼニクサについて議論しました。2009年には黒い覆いをかぶせて根絶しようとしましたが、覆いを突き破って芽を出してしまい根絶できないことがわかったため、今後別の対策が必要であるとの結論に達しました。地下茎から抜き取ってしまったほうがよいという意見も出ました。

5.観測機器搬出(竹門)

12月27日(日)に使われなくなった気象観測機器を搬出することになりました。朝8時から作業を開始し、午前中は西山の鉄塔を解体と機材の運び出し、午後は浮島内の機器の解体とボートで運び出しを行う予定なので、お手伝いの出動依頼がありました。当日は、ハイドロテック(株)の野中氏ほか3名と竹門、大畑、田末各氏で全作業を終了しました。撤収した機材はすべて深泥池から京都大学防災研究所やハイドロテック(株)へ移送しました。