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20142月の深泥池水生生物研究会からのお知らせ

156回打ち合わせ会報告

連絡係 辻本 典顯

次回の打ち合わせ会予定
次回の第157回打ち合わせ会を201431日(土)1500から深泥池会館で行う予定です。
なお、同日の午前中に防鹿網設置作業を行います。みなさまふるってご参加ください。


開催日時:29日(日)14:0017:00
出席者:竹門康弘、田末利治、小林直正、宮本水文、木村満、稲畑憲昭、北尾晃一、辻本典顯
(順不同・敬称略)(8名)

 

1 ノーバスネット総会にむけて(竹門・(野尻)・北尾・辻本)
2
15日に深泥池水生生物研究会が助成を受けているノーバスネットの総会があり、深泥池水生生物研究会からは野尻、北尾、辻本の3名が参加することになりました。今年の総会では、ウシガエルやアメリカザリガニの各地現状報告がテーマに選ばれました。このため、深泥池水生生物研究会では、夏休み底生動物調査の結果をベースに両者の捕獲個体数の経年変化を解析し、以下の内容で発表する予定です。

 

<深泥池におけるアメリカザリガニとウシガエルの増減傾向>
外来魚駆除の効果を調べるため、深泥池水生生物研究会では1998年以降、毎年夏休みに市民参加型の底生動物モニタリングを実施している。この調査では、池の岸辺でタモ網による採集を行い、採れた底生動物の分類群と個体数を集計している。この調査には16年間のデータの蓄積があること、調査を毎年同じ時期に同じ調査範囲で実施していること、記録される全タクサ数には大きな変化がなく、個体数の多い種はそれなりに多く採集されることから、今回この結果を用いて、外来種であるアメリカザリガニおよびウシガエル(オタマジャクシ)の捕獲個体数の経年変化を調べた。なお、先行研究により深泥池では、ウシガエルの成体がアメリカザリガニを捕食していることが明らかになっている。
アメリカザリガニ、ウシガエル(オタマジャクシ)の両者とも、捕獲個体数に年次変動がみられた。その変動パターンは、食う、食われるといった単純な関係によるものではない可能性もあるが、当年のアメリカザリガニと2年前のウシガエル(オタマジャクシ)の捕獲個体数との間に正の相関関係がみられた。ウシガエルは12年で成体になる。したがってこの結果は、2年前にアメリカザリガニが多いと、その年のウシガエルの繁殖量が増えるということに起因するのかもしれない。しかしながら、ウシガエルの寿命は79年であり、どのステージのアメリカザリガニがどのステージのウシガエルによってどれだけ捕食されているかは不明である。したがって、今回の結果を解釈するためには今後、ウシガエルの成体を含めた個体群動態や餌内容についての継続調査と分析が必要である。深泥池では現在、両者とも駆除対象としておらず、積極的な捕獲は行っていない。今回の結果をもとに調査を進めることで、両者が今後駆除対象となった場合により効率的な駆除を行うためのヒントが見つかればと期待している。

 

2 防鹿柵設置計画(竹門・(加藤))
深泥池の南岸では昨年度より、池畔林の部分的な伐採とその後のモニタリング調査を行ってきました。昨年実施した林床植生調査では、池畔林を伐採して明るくなった区域において多様な植物の実生が観察され、深泥池本来の林床植生が回復する兆しを見せています。しかし、近年では深泥池周辺でもシカの侵入や食害が目立っており、池畔林の伐採によってせっかく芽生えた植物の大部分がシカによって食べられてしまう、という事態が起こっています。そこで研究会では、伐採を行った区域の一部に防鹿柵を設置することにしました。これにより、林床植生をシカの食害から守りつつ、シカの食害がどの程度のものか調査する予定です。話し合いの結果、以下の予定で防鹿柵の設置作業を行うことになりました。特に、第1回目(223日)は、野生動物による作物被害や防鹿柵の設置に詳しい野間直彦先生(滋賀県立大学)にご指導いただき、防鹿柵の設置を学びながら作業しますので、関心をお持ちの方は、お誘い合わせの上、ぜひご参加ください。今のところ、作業に必要な参加者数がやや少ないので、一人でも多くご協力いただければ幸いです。

 

<作業日程>
2
23日(日)1000〜 
3
1日(土)1000〜 (15時〜 打ち合わせ会)
3
8日(土)1000〜 (予備日)
斜面での作業になりますので、動きやすい服装としっかりした足回りの準備をお願いします。いずれの日も、池南西角にある作業小屋前に集合です。集合した後は池の南岸で作業しておりますので、遅れて来られる方は現場へ直接お越しください。
参加連絡先:yoshikatoo1022@gmail.com(加藤義和)

 

3 海苔網の活用(木村・(伊藤))
 東日本大震災後に使われなくなった海苔養殖用網を、伊藤さんが京都市を通じて入手されました。網長は78 m、幅2 m、目10 cm程度とのことです。付着物などをきれいに洗い落とせば、深泥池のオオバナノイトタヌキモの除去に使用できるとのご意見でした。そこで、パッカー車依頼回数や時期との兼ね合いも考慮して、効果的な設置・回収期間と方法を検討し、4月までに具体的な実施計画を立てることになりました。打ち合わせ会では、ボート2艘でトロール船のような塩梅で採る案と、網を植物体の下をくぐらせて岸から引っ張る案が出ましたが、前者よりも後者の方が効率がよいだろうとの意見に落ち着きました。また、今年の様子を見ると冬季でもオオバナノイトタヌキモは浮かんでいるので、在来タヌキモの殖芽が沈んでいて、ジュンサイが芽吹いていない2月〜4月の間の方が作業しやすいのではないかという意見も出ました。なお、31日(土)の打ち合わせ会前に網の点検を行うことになりました。

 

4 ヒノキ林の間伐計画(宮本)
 現在西山のヒノキ林の樹冠は歩道に沿って幅50 m以上の範囲に広がっており、高さ20 mをこえる木が多くなっています。ヒノキ林前の水辺は日陰となってたいへん暗く、水生植物がほとんど生えていません。このヒノキ林の管理については、打ち合わせ会でもたびたび議論してきました。間伐したほうがよいとの見解で合意してはいましたが、伐採の手間や予算そして材の用途や処分方法が未定のため、具体化できていませんでした。しかし、宮本さんからそろそろ作業内容に試験的にヒノキ林の間伐を加えるべきとの意見が出ました。そこで、まずは2014年度のお盆にヒノキ林の毎木調査を行って間伐対象木の選定を行なうこととし、これらの計画を文化庁に提出する2014年度現状報告申請に盛り込むことになりました。また、間伐対象木の選定と同時に、間伐後の材の使い道、事後調査の計画についても並行して議論していく必要があります。

 

5 水生甲虫および水生半翅目の調査(稲畑)
 深泥池では、全国的にも希少な水生甲虫および水生半翅目が見つかっています。しかしながら、これまでの調査では、ゲンゴロウ類や比較的大型の水生半翅目に限られていたことや、最近は詳細な調査が行われていないことなどから、水生の甲虫目と半翅目の全種を対象とした生息状況調査を稲畑さんに担当していただくことになりました。調査は4月から10月にかけて行い、タモ網のほかライトトラップやベイトトラップを仕掛けての採集になる予定です。この計画についても、文化庁に提出する2014年度現状報告申請に加えることになりました。

 

6 今後の予定
2
15日(土) ノーバスネット総会
2
23日(日) 第1回防鹿柵設置作業 10
3
月1日(土) 第2回防鹿柵設置作業 10
        第157回打ち合わせ会 深泥池会館15
        海苔網点検 17
3
8日(土) 第3回防鹿柵設置作業 10時(予備日)

 

 

 

 

 

 

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