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20165月の深泥池水生生物研究会からのお知らせ

181回打ち合わせ会報告

連絡係 辻本 典顯

開催日時:58日(日)14:00
出席者:竹門康弘、宮本水文、北尾晃一、西村明洋、成田研一、木村 満、伴浩治、田末利治、辻本典顯、加藤義和、京大探検部:大石菜々野、中土井洋平太、吉田裕史(順不同・敬称略)(13名)

 

記録:加藤義和

 

1.2016度活動計画(竹門)

 今年度の現状変更許可が下りるのは、早くても5月下旬と思われましたが、打合せ会の後、京都市に問い合わせをしたところ、59日時点で既に許可が下りているとのことです。つきましては、各事業を担当されている皆様は、今年度の作業を開始していただきますようお願いいたします。

 

2.オオバナノイトタヌキモの除去と処分(竹門・加藤)

 先月の計画では、410日から除去を開始し、4月中にパッカー車で回収してもらう予定でした。しかし、4月の作業日は雨が降ることが多かったため、除去作業に取り掛かれたのはゴールデンウィーク前でした。これまで「投網をする南岸」「エリのソデ網内側」「ジュンサイ実験の区域内」を集中して除去しましたが、まだ数回は、除去作業をする必要があります。そこで、5月下旬にパッカー車で回収してもらうよう京都市に要請することにしました。(その後、523日からの週に回収してもらうように京都市に依頼しましたが、59日に現場を見た京都市の判断により同日中に第1回目の回収を完了しました。長期間植物遺体を放置するのが良くないとの判断だそうです。今後の除去分については、再び量が増えた頃にパッカー車で回収してもらえるとのことです。)

 

3.池畔林における枯損木の処分(宮本)

 対象木のうち、直径60cmのコナラは、宮本さんの手持ちの鋸では伐採が困難であることが判明しました。大きめのチェーンソーを使い慣れた別の人に伐ってもらう必要があるとのことです。ただし、上方の枝分かれした部分については、少しずつ伐ることは可能ということであり、秋に以降に改めて京都市の許可を得てから伐採することにしました。

 

4.宝が池シンポジウ2016ポート(加藤)

 424日に左京区役所で宝が池シンポジウムが開催され、深泥池水生生物研究会からは加藤さんに「シカの増加がもたらす深泥池の植物相の変化」というタイトルで発表していただきました。第三部のパネルディスカッションでは、天然記念物である深泥池へのシカの影響を危惧する声が相次ぎました。深泥池で活動するメンバーも、長年、危機感を持っていますが、マンパワーや資金の面で十分な対応ができていないのが現状です。

 いっぽう、研究会に参加していない研究者や保全活動している方が、危機的状況を知っても、既に深泥池水生生物研究会が活動しているために手を出しかねているとの意見もありました。多くの人々の危機感を活動のエネルギーに変えて、前向きな形で協力につなげていくためには、深泥池水生生物研究会からもっと具体的なアクションを起こして、周囲を巻き込んでいく必要があるとの意見が出ました。

 そのための具体的な案として、「深泥池の保存管理計画を至急作成して文化庁(天然記念物の管理主体)に緊急提言し、シカ対策の予算を早急につけてもらう」との案が出されました。しかし、3月に竹門先生と木村さんが文化財保護課で協議したときの京都市の判断では、国の交付金は文化財保護課が折半することになるため、現状以上の予算を深泥池に充てるためには、次年度に予算申請で増額を請求する必要があるものの、課全体の予算枠は増やせないので見通しは困難とのことでした。このため、少なくとも23年はかけて課内で必要性を説得し予算申請に漕ぎ着ける必要があると考えられます。

 なお、代案1として、文化財保護課ではなく、西山や高山の集水域を管理する緑政課に働きかけるのがよいとの意見が出ました。そのためには、文化財保護課(文化市民局所属)と緑政課(建設局)との間で折衝してもらうように働きかける必要があります。

 また、代案2として、深泥池の現状と保全のための課題について、新聞連載などのマスメディアで取り上げてもらうことです。連載項目としては、「シカの侵入」「外来魚駆除」「オオバナノイトタヌキモの増加」「集水域の森林管理」「繁茂するジュンサイの管理」「水道漏水による水質悪化」などが考えられます。これらへの対策の必要性を訴えて世論を刺激することによって、行政が動き易くなると期待できます。

 さらに、代案3として、民間の助成に応募して資金を獲得する、という方法が考えられます。防鹿柵で深泥池を効果的に囲うには、予算として1000万円程度が見込まれます。これに見合う資金とマンパワーを獲得することを目指して、積極的に民間等の助成金申請をしていくことも検討することにしました。

 今後、文化庁が京都へ移転することになれば、国の天然記念物である深泥池の効果的な保全をすることの必要性と意義は増すと考えられます。これを機に、実効性のある対策の提案をしていこうと言う意見が出ました。

 

5.北区の助成によるイベント開催(木村)

 昨年、一昨年に引き続き、北区60周年事業の一環として、北区に深泥池のイベントを開催する申請をすることになりました。申請をするにあたり、527日までに活動日程を提案する必要があるので、今年のイベントの日程を決めました。いずれのイベントもどなたでも参加できますので、お誘い合わせの上ぜひお越しください。

 

811日(木・祝):深泥池底生動物モニタリング調査

821日(日):深泥池トンボ観察会

1030日(日):市民参加による深泥池一斉水質調査

1029日(金)〜31日(日):深泥池展(会場:深泥池会館)

 

6.京都大学探検部による調査計画(大石)

 京都大学探検部の部員3名が打ち合わせ会に参加されました。京都大学広報部と連携して深泥池での調査活動を考えており、今年中に、京大ホームページなどで成果を報告する予定だそうです。今のところ、テーマの候補として、「夏に向けて花をつける植物の観察」、「氷期からの遺存種の観察」、「浮島における高層湿原から低層湿原への移り変わりの度合い」、「トキソウの花粉媒介者の探索」、「シカの食害の観察」などを考えており、大きくは湿原の維持機構に興味があるとのことです。そこで、まずは日曜日の外来魚捕獲作業に参加してもらい、会員からボートや胴長などの扱い方などを学び、浮島の視察もすることになりました。また、525日(水)10:00-12:00に開催予定の「大阪シニア自然カレッジの深泥池観察会」に参加して一緒に見学することになりました。これらの体験を踏まえて、次回の打ち合わせ会(618日)までに具体的な計画書を作成してもらうことにしました。

 

7.深泥池のジュンサイ保全と利用の両立に向けて(加藤)

 52627日に、文化庁の文化審議会天然記念物専門委員会に竹門先生が参加されます。深泥池のジュンサイについても委員会で話題提供するために、加藤さんに説明資料を作成していただきました。説明資料では、ジュンサイのこれまでの盛衰と近年の繁茂した状況、間引き実験の意義と研究計画、生態系保全と食文化再生の両立に向けた今後の展望についてまとめました。 

 また、今年度の間引き実験については、文化庁の許可が下り次第、事前調査を実施します。その後、ジュンサイの間引きを開始して6月中に実験区を完成させ、7月から本調査を開始する予定です。

 

8.モニタリング1000への参加(辻本)

深泥池で行われた調査研究の成果を、文化庁だけでなく環境省にも伝えて深泥池の保全対策を強化することを考えて、環境省に「モニタリング1000」サイトへの深泥池の登録について問い合わせました。モニ1000は、自然環境の質的・量的な劣化を早期に把握するために、全国約1000箇所のモニタリングする事業で、専門家が調査する少数の「コアサイト」と市民参画による「一般サイト」があります。湿原については残念ながら一般サイトを募集しておらず、深泥池水生生物研究会の参加は難しいとのことでした。ただし、今夏の検討会で、湿原分野に「協力サイト」という連携枠を設定する可能性について諮るとのことです。「協力サイト」は干潟について前例のある方式で、これに選ばれると、毎年得られる調査データを環境省の事業報告書やサーバーに記載され、各種解析への利用が可能となります。

 

9.今後の予定

618日(土):第182回打ち合わせ会(14時−)

 

 

 

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