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20189月の深泥池水生生物研究会からのお知らせ

206回打ち合わせ会報告

開催日時:201892日(日)14001700
出席者:竹門康弘、宮本水文、宮本秋津、塚本悠太、稲畑憲昭、木村満、田末利治、杉本哲(順不同)(8名)

夏休み深泥池水生動物調査(竹門)
 2018812日に毎年恒例の底生動物調査が実施されました。今年も市民の方を含め39名と多くの方に参加いただきました。調査結果の傾向としては、今年は参加人数が多いにも関わらず、種数が少なく、水辺の種多様性が減少していると判断されました。総種数が減少する傾向は一昨年から継続していることから問題視する必要があります。
 今年採集されたヤゴは11種類で、2011年以降個体数が激減していたギンヤンマは去年・今年と連続で確認されました。イトトンボのヤゴの個体数が全体的に減少傾向でした。クロイトトンボ、アオモイトトンボが減少し、モノサシトンボは確認できませんでした。一方で、キイトトンボのヤゴは増加傾向にありました。外来魚の減少や水面の水草にヤゴが生息することで、外来魚に見つかりにくいことが原因ではないかと考えられます。また、同定上の問題から種数が少なく見積もられている可能性もあり、例えば、シオカラトンボと同定した中に、オオシオカラトンボやシオヤトンボが混じっている可能性があります。
 トビケラは今年4種が採集されました。すべて東開水域の浅いところでの採集でした。センブリ(ヘビトンボ目)が開水域でも採集されたことは、浮島から出てきている傾向を示しています。また、ミズカゲロウの幼虫が初めて採集されました。ミズカゲロウの幼虫は数ミリのサイズで、流木に付着した淡水海綿を住処としていて発見しにくいため、これまで確認されていなかった可能性があります。
 ミズムシ科が多く採集されましたが、今年はコミズムシ属は採集されませんでした。コバンムシが昨年に引き続き広範囲で多数の個体が採集されたことから、個体群は回復傾向にあると言えます。タイコウチやミズカマキリは採集されませんでした。また、ゲンゴロウ類がほとんど採集されませんでした。ただし、採集に網目の荒い網を使った子供が多かったため、小形のゲンゴロウが見過ごされていた可能性が考えられます。
 魚類については、2年目のサイズのフナの個体数が多いことが確認されました。一方、ヨシノボリが3年連続で採集されず、絶滅した可能性が指摘されました。ドジョウは増加傾向にあります。また、珍しい種としてドンコが捕獲されました。これまで池内では確認されたことがありませんでしたが、余水吐け下流の水路には生息していたので、近年余水吐けにできた隙間から遡上してきた可能性があります。
 外来種については、昨年急増したウシガエルとアメリカザリガニが今年も多く採集されました。また、外来種とされているトウナンアジアウズムシが多数採集されたことから、昨年生息場所の水際に石を配置した効果があったと思われます。いっぽう、これまで確認されていた外来種のトガリアメンボ・カワリヌマエビが今年は採集されませんでした。とくにカワリヌマエビが見つからないことは、池の溶存酸素濃度低下が深刻になったことを示していると考えられます。

地域適応コンソーシアム近畿地域事業における夏季水質調査
 平成30年度地域適応コンソーシアム近畿地域事業委託業務(日本気象協会)のプロジェクトの一環で実施された、夏季水質調査において、冬期と比べ重金属類、鉄の増加がみられました。また、大腸菌が相次いで検出され、鹿の糞の影響が考えられます。詳細な結果は次回の打ち合わせ会で紹介致します。

外来魚駆除活動のえり網(成田)
 エリ網が老朽化していたため、修理に出しました(成田・伊藤)。予算は3-4万円程度の予定ですが、価格には変更の可能性があるとのことです。

ジュンサイの刈り取り(竹門・木村)
 ジュンサイの刈り取りについては、木村さんから来年も今年と同様のやり方をもう一度継続し,地元への浸透を図るのが良いとの意見がありました。竹門さんからは、京都市や文化庁と非公式に協議の結果、深泥池水物群集の保全と公平性が担保できる組織を結成すればジュンサイ利用を組み込んだ保全活動が可能であるとの見解が示されました。また、池の水質環境が有機物過多になっている現状を考えると早く除去できる仕組みを使ったほうが良いとの意見もありました。したがって、事業化のための体制づくりが今後の課題であることが再確認されました。とくに、地域などの機運を盛り上げることや、刈り取った植物体の処理方法などについて具体的な対策を検討する必要性が指摘されました。このうち、ジュンサイの可食部を除去した植物体の処理については、京都市動物園の動物の飼料とする案も出され検討を打診することになりました。いっぽう,オオバナイトタヌキモの除去の必要性が指摘され、こちらはジュンサイが水面に出ない3月ごろに外注して除去する計画が提案されました。
 また、ジュンサイの生育事業については、宝ヶ池も元々ポテンシャルが高く将来試行する価値があることや、そのために鯉の個体数を減らす必要があるとの意見がでました。鯉の個体数抑制については宝ヶ池でも提案されており、今後協議会で具体化に向けた相談をすることになりました。

その他(竹門)
 さらに、水質調査に当たりパックテストの数に余裕があるので、学校の生徒に体験させるなどに活用してはどうかとの提案がありました。

今後の予定
外来魚駆除活動開始:99日(日)えり網は13日(木)に設置。
倒木撤去作業:916日(日)13:30-(小屋の前に集合)
 長袖の汚れていい服装でお越しください。
207回打ち合わせ会:106日(土) 14:00-17:00
2018
年深泥池水質調査:113日(土)13:00-16:00

 

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