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2006年2月の深泥池水生生物研究会からのお知らせ

連絡係 安部倉 完

出席者

第72回 打ち合わせ会出席者 2月4日
竹門 康弘、安部倉 完、加藤 義和、嶋村 鉄也、井上 庄助
野尻 浩彦、村上 宜之、田末 利治、岡田英三郎、西堀 智子
村上伊佐弥 
11名

(敬称略)

次回の打ち合わせ回は、3月5日(日曜日) 14時から深泥池会館です。お誘い合わせの上ご参加ください.

1.自然再生事業としての深泥池の保全活動の現状評価と課題

日本生態学会生態系管理専門委員会で、全国の自然再生事業の現状評価を行うため、深泥池での事業の自己採点シートを提出することになった。深泥池における自己採点シートの原案として以下の項目と内容について討議した。なお,自然再生事業指針については,松田裕之・矢原徹一・竹門康弘・他(2005)自然再生事業指針. 保全生態学研究. 10: 63-75.を参照のこと.

http://wwwsoc.nii.ac.jp/esj/J_CbnJJCE/EMCreport05j.html

にも提示されています.

【自然再生事業の対象】

14万年の歴史をもつ湿地,RDB種の宝庫である浮島のミズゴケ湿原と開水域の水生生物群集を対象とし,保全すべき生態系機能として「抽水植物が浮き島の富栄養化を防止する効果」と「植物プランクトンの多様な捕食者が栄養段階バランス」を挙げた.そのために,集水域森林→岸辺植生→開水域植生→浮き島湿原への水・物質循環解明が研究課題である.また,深泥池と人とのつながりについては,ジュンサイ利用の復活や京野菜と有機農法への落ち葉掻き利用による集水域森林の富栄養化防止などの目標は立てたが実行に至っていない.

【保全事業を行うに当たっての基本認識の明確化】

生物相と生態系の現状を把握するため、魚類相と底生動物相の調査に基づいた外来種の影響評価を行ない外来種対策の根拠を示している。希少種の絶滅の実態と富栄養化による植生の変移を把握した上で,下記の保全目標を掲げることとした。

【自然再生事業を進める上での原則についての自己評価】

  1. 地域の生物を保全する → 深泥池の特殊性から京都市周辺の生物群集とは独立してみられがち。近隣地域との結びつきは解明されていない。
  2. 種の多様性を保全する → 生態系の構造に基づいて種多様性保全はなされている。
  3. 種の遺伝的変異性の保全に十分考慮する → 魚類の再移入するため、近隣個体群の現状調査を行っている。
  4. 自然の回復力を生かし、人為的改変は最小限に止める  → 植生管理においては実行中。ただし、絶滅した魚類相の復元など不可能なものもある。
  5. 事業に関わる多分野の研究者が協働する → 過去に調査に参加した研究者は多いが協働体制は未整備。
  6. 伝統的な技術、文化を尊重する → 深泥池の昔を語る会などにより、かつての池と地域との関わりを聞き取り調査している。
  7. 目標の現実可能性を重視する → 外来魚対策の対象としてオオクチバス・ブルーギルを優先した.ブルーギルについては,個体群モデルの適用によって駆除努力に対する効果予測をしつつ事業をすすめている.カダヤシ、カムルチー、ウシガエル、アメリカザリガニ対策などは延期している.
  8. 全体計画において長期目標・抽象的目的(理念)を合意する → 浮島湿原の貧栄養条件保持を目標とした生物群集の管理。集水域の水・物質循環管理の方針を立てた段階であり、合意形成はまだこれからの課題である。

2.今年度の外来魚対策の予定について

3月からオオクチバス等の密放流監視を強化し,発見の場合には摘発をすることとした.そのために3月までに警察署にも協力を要請することとなった.

3.次回

次回の打ち合わせ会は、3月5日(日) 14時から深泥池会館で行います。

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