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2006年11月の深泥池水生生物研究会からのお知らせ

連絡係 安部倉 完

第80回打ち合わせ会 11月4日(土)14:00-17:00 於:深泥池会館 出席者

竹門康弘,安部倉完,加藤義和,田末利治,伊藤昭雄,野尻浩彦,村上宜之,西堀智子,嶋村鉄也 9名

(敬称略)

1.はじめに

次回の打ち合わせ会は,12月3日(日)14:00 から深泥池会館で行なう予定です.

2. 2006年度外来魚捕獲作業報告 (安部倉完)

バスの駆除成果

2006年のバスの総駆除数は,成魚28尾,稚魚25,585尾であった.今年は,明らかな放流個体と思われる傷のついた個体や体長40cmを超えるような大形個体は捕獲されなかった.稚魚の捕獲数は,ここ数年増加傾向にある.原因として,ブルーギルによる稚魚の捕食圧の低下や餌となる動物プランクトンが増えたことが関係しているかもしれない.また,バスの繁殖が減らない理由については,刺し網を張った公園側や山道沿いの産卵床は殆ど破壊したはずなので,浮島側など人の目の届かないところでも産卵が行われている可能性が考えられる.来年度は,繁殖阻止を徹底するための努力を増す必要がある.

ブルーギルの駆除成果

2006年のブルーギルの総駆除数は,成魚205尾,稚魚370尾であった.モンドリによる努力量あたりの捕獲数から推定された個体数推定値は211±42尾となった.去年の1,011尾と比べて個体数が大きく減少した結果,ブルーギルの密度は相当低くなっており,浮島側のモンドリでは一年間一匹も取れていない場所が数箇所あった.いっぽう,捕獲された場所は学生アパート前(公園の東側)と水門前(開水面南西角)のモンドリに集中していた.これらの場所では,数尾のブルーギルが群れていることがありそのつど見かけたら投網で駆除する方法が効率がよいと思われた.
 以上のような努力により成魚の駆除は成果が上っているものの,稚魚の捕獲数はまだまだ減少していない.ただし,繁殖今年の稚魚の密度から判断すると数カ所の産卵床を破壊し損ねたという程度である.今後,個体数を2桁まで減少させるためには,2004年のように全産卵床を完全に破壊できるかどうかが鍵になると思われる.

3. アカミミガメの処分について(安部倉完)

これまでエリ網で捕獲されたイシガメやクサガメなどの在来の亀は再放逐してきた.いっぽう,アカミミガメについては,各地の大学関係の研究者で必要な方にお送りしたこともあったが,今年は引き取り手のないまま池に設置した生け簀に溜めてきた.2006年に捕獲された外来種のカメは,アカミミガメ6個体とハナガメ1個体であった.話し合いの結果,今年は和亀保護の会の西堀智子さんに引き取っていただくことになった.深泥池では,最近は捕獲されるアカミミガメの数が減ってきたが,クサガメの捕獲数も減少しているようだ.在来種のカメ類について個体数調査をする必要があると思われる.

4. 池周辺の植生の管理 (竹門康弘)

近年,南水路沿いの樹木の枝が大きく池側に張り出しており,池の水面が日陰となる面積が広範囲にわたって増えつつある.オーバーハングした枝や背の伸びた周辺の木をある程度切らないと,ヒメコウホネ,ジュンサイ,タヌキモなどの水生植物に悪影響を与えてしまう可能性が高まっている.伊藤さんの人脈に林業家がおり,伐採作業を有料で依頼することができることはわかったものの,深泥池生態系にとって最適な枝打ちや伐採木の選択をどのように行なうかについては,水・陸双方の生態系管理にたずさわる専門家を交えて議論する必要がある.そこで,次回以降の打ち合わせ会では,この課題も取り上げて次年度の申請書に具体的な計画を盛り込む方針を確認した.

5. 東陵高校のSPP講義(竹門康弘)

11月27日と29日に東陵高校の生物の授業プログラムに竹門康弘,安部倉完,加藤義和,村上宜之,野村理絵の5名が講師とTAとして参加する予定.今回は,10月に2クラスで採集した水生動物の同定計数と今年捕獲した外来魚の体サイズ計測を行なう.

6. 次回の予定

次回の打ち合わせ会は,12月3日(日) 14時から深泥池会館で行います.