魚たちの調査を通じて見えてきたこと

西村 弘子


はじめに

天然記念物「深泥池」の観察会はとても気を使います。 そ…っと「池」の上側や、回りを見てきました。 それが、池の中を覗けるのでワクワクしました。

1・『池』が浅くなっている。!

南西開水域をボートに乗り竿であちこちつついて深さを測っている。 聞くと平均約1〜1.5mというのでとても驚いた。 「深泥池の自然と人」(1981年)によれば、約2, 3mですから。

Mizoro-ga-ike 撮影: 西村弘子

調査に参加し、ボートに乗るとすぐに、ここはどのくらいか? 何か底からはい出しているのかと考えていた。南東のマコモのところは 50cmにも満たない様子。ジュンサイ、ヒメコウホネのあたりも 底の泥が良く見え、水中葉も見える。その手前の底になんとも不気味に アメリカミズユキノシタのテーブル?が見えた。

大雨の後などは、山の土砂が幾筋も川になり注いでいた。 オールをこぐごとに、水が泥で濁るのも気になった。鯉やバスの動きでも濁る。

2・いろいろな水生動物に会えた。

ブルーギル、オオクチバス、モツゴ、ヨシノボリ、ゲンゴロウ、 ノゴイ、テナガエビ、ヌマエビ、クサガメ、イシガメ、アカミミガメ、 は分かるようになった。今まではアメリカザリガニ、カダヤシ、メダカ、ドジョウ くらいしか知らなかったのに。

Tenaga Ebiテナガエビ
撮影: 西村弘子

調査が終わると山下君と峠を越えて幡枝の田んぼにミナミイシガメを 探しに行きドジョウ、タニシ、カワニナ、タイコーチをとってきて家で飼っている。 その時『小谷長光』さんや奥さんと知り合いになり「昔は亀を大事にした」 と言う話を聞かされ、一つには「亀は長生きするから、紙に病気、名前、 年齢をかいて池に逃した。」という話に素朴な良さを感じ、もういっ方では 亀は本当は何歳まで生きるのかなと思い、中島先生に聞くと30くらいとか。

Kame カメ
撮影: 西村弘子

3・ボートで浮き島に近付くことにより色々な発見があった。

昨年12月に発見したオオマリコケムシが浮き島の周囲にびっしりあった。 『たてじま』にカルガモが巣を作っている。コブハクチョウの巣に 近付き脅してみたが比丘ともしない。アメリカミズユキノシタ、マツモ が増えている。その葉にコイ?が卵を生み付けている。ハッチョウトンボを 探したが見つからなかった。

Kokemushi コケムシ
撮影: 西村弘子

Su 巣(?)
撮影: 西村弘子

でも、ボートに乗る事がさわやかな気分になれ最高でした。

5・ペットの放す所ではないよ!

ワニガメ、ミシシッピーアカミミガメ、タイワンクサガメ、それに スッポンと色々な亀に会いました。

Suppon スッポン
撮影: 西村弘子

外来魚と在来魚の生存競争も加え、池の中でどんな争いや住み分けが あるのでしょうか? 天然記念物としての『池』の認識が問われます。

5・ブルーギルをザルに入れると晩のおかずのことを 考えてしまいます。

調査というものは、学者や研究者がするものという感覚でしたが、 今回できる範囲でと日曜日に参加しましたが、『さかな』『貝』 を採集するということが人の本能として持っている生きる知恵のように思えました。 (ドングリを見ると拾ってしまうのも縄文人の遺伝子?)今、何でも便利になり、 御金さえあれば食べるものは買えます。 歩かなくても車でどこでも行けます。でもその体はストレスで「かちかち」で、 癌・アレルギー、心臓病が増え、排気ガスで環境破壊が進んでいます。 便利の中身を良く考えて生活に手足を使うようにすればもっと元気になれるはずです。 物はあっても何か満たされていない毎日…少し前の時代に遡り、自然から大きな 贈り物をもらっていたことを思い出す事です。

6・その他

ボートに乗りヒシを取っている時水の温度がところにより違うことに気がついた。 家で飼っているブルーギルは、ふなやモツゴの集団をいつも避けて生活している。

背骨が曲がっているフナがいた。環境ホルモンの汚染はどうか。

・さいごに

11月8日に網を洗っている時、本当に「泥池」はくさいなーと思いました。 いくら『天然記念物』や『浮き島』といっても、 このままでは泥化がすすみ、いつのまにか湿原になり埋め立てられて 家が建って行きそうでなりません。

自然を大切にといくらいっても、残す自然は観光地化するべしという声に 押されそうです。現に『宝が池』に行ってみましたが、あっさりとして、 水草には会えませんでした。

池をなくすのも私たち、池を残すのも私たち。 泥池のなかで必死に生きている亀やモツゴたちが私たちに発している声が きこえてきたような気がしました。

まず観察する、調べてみる。市民が。この池を生きた史料館としていく試行錯誤 の取組が始まったばかりです。


ホームページに戻る。