深泥池方式による住民参加の意義と役割

深泥池生物群集の保全と活用にあたり,京都市が実際の監視作業や管理作業を業者 に発注する方式は,これまでにも多くの問題を引き起こしてきたので,根本的に改め るべきである.いっぽう,現在まで深泥池が保全されてきた背景として,実質的に監 視や手入れの担い手として地元住民団体が重要な役割を果たしてきたことを見直す必 要がある.こうした実情を考えあわせると,深泥池生物群集の保全と活用にあたって は,その価値や問題点を理解しかつ地元事情にも詳しい地域住民が,方針決定や管理 作業にも従事する方式が望まれる.また,結果的に業者に発注する場合にも,こうし た地元住民団体の意向に沿って行なう必要があるだろう.そのための受け皿となる地 域住民の団体としては,現段階では,「深泥池を美しくする会」・「深泥池観察会」 ・「深泥池を守る会」・「深泥池水生動物研究会」などが挙げられる.したがって, これらの団体と連絡をとり,文化財保護課・研究者・学生・市民の連携で運営される 組織を結成するのが好ましい.この方式においては,地域住民・研究者学生・京都市 のそれぞれが,表1の役割を担うことが期待される.

表1.深泥池の保全・活用における住民・研究者・行政の依存関係
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           期待される役割        各立場のメリット
      資金物資 労働力 資料分析 結果評価       
      調達                    
地域住民       ◎    ○   ◎     調査体験・学習・行政参加
の機会
                                                                           
                    
研究者   ○    ○    ◎   ◎     研究材料の入手と行政参加
の機会
                                                                           
                    
京都市   ◎    ◎    ○   ○     同意形成に基づく行政の実現
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◎は主要な役割,○は補助的役割.

文責: 竹門康弘

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